ここでは、千葉県が発表したデータから、千葉県の看護師の状況について詳しく読み取っていきたいと思います。
千葉県の就業看護師の現状について(平成22年12月31日現在)
千葉県の就業看護師の合計は4万7,127人とあり、その内訳は保健師1,820人、助産師1,121人、看護師32,552人、准看護師11,634人となっています。
10年前の平成2年には2万3,059人だったので、この10年間でおよそ2倍になっています。
これだけ従事者が増えているならば、地域医療、デイケアなどの介護業界も人材がきちんと確保できているのでしょうか?県が発表した看護師の需要供給の見通しデータをみると、実態が浮かび上がってきました。
千葉県の就業看護師の需要と供給
県では、看護職員の需要と供給の見通しを推計し、平成23年において2,430人、平成 27年においては1,481人の供給不足が見込まれるという想定をしています。
看護従事者が倍増しているのに!と驚くかもしれませんが、実は待遇のいいところには求人が殺到して、労働環境が整っていないところは慢性的な人手不足ということはよく聞く話です。労働環境の違いによって人員不足という状況が起こるのは、当然のことでしょう。
ただし、慢性的な人手不足だからといって、自分の希望する働き方ができる売り手市場とは限らないため、そこが難しいところです。
ただ、平成 27年においては1,481人の供給不足と算出しているように、計画通りにいけば3年後には人手不足が1,000人近く解消されることになるはずなので、今は整っていない勤務先の労働環境の悪循環もいくらか解消しているかもしれませんね。(調査方法に「看護の質の向上や勤務環境の改善を加味し推計する」とあるので、若干希望的観測が含まれているというのは否定できません。)
充実する看護学生への支援
現状の看護師不足を認識しつつ、その状況を打破するためにさまざまな取り組みを測っているといいます。
具体的には、現在、看護学生に対する修学資金の貸付、看護師等が利用する病院内保育所の運営費に対する支援などを実施などがあります。ほかにも修学資金の詳細についてはこちらで解説していますのでご覧ください。